
(↑「範頼」。)
22時半頃、脇狂言の三本柱が始まりました。
おじさんのお大名と、まだ若い?大人たち3人。1人は高校生くらいだったかもしれません。お大名の訛りが、まのびしてかわゆいです。
黒川能の狂言方は、いわゆる肩衣はつけていなくて、側次を着て、腰帯でしばっています。演技も素朴というか、古風というか・・。囃子歌のメロディは、やはり萬斎さまたちと同じ感じなのでした。
続いて、後見が囃子方の床几を舞台に並べ、お調べの音色が・・。
80年ぶりの上演とかいう「範頼」です!
五流では、すでに廃絶されている曲らしい。
囃子方に、クリコお気に入りの『Yっすぃ』も登場して、クリコのテンションも上がります!
ぐふふふ♪、クリコの秘蔵コレクションにしちゃおう・・、とバシバシ写真を撮っちゃいました。(←こういう発想が、いまいちストーカー的である。)


(↑黒川能では、お能の前に囃子方、地謡が神様に向って深々と頭を下げます。)
頼朝はツレ、いつも悪役?の梶原景時はワキという配役らしいです。
シテ方、ワキ方の職掌の区別がない黒川流では、あまり関係ないかもしれないけど。
(↑範頼さん)
頼朝とツレたちが登場し、次にさっと幕が上がってシテの範頼が現れると、はっとするような気配があって、とてもいい感じでした。
直面の若いシテがとても緊張していて、その気配が清々しい。黒川流らしい、細い声の謡も綺麗です。
「範頼」のストーリーは、源頼朝が弟・範頼に謀反の疑いを抱いて呼び出すと、範頼は忠誠を誓う起請文など出して弁明します。頼朝が一旦納得すると、範頼は修善寺へ向い、そこへなんと梶原景時の軍勢が討伐のために現れて、範頼は戦った末に自害してしまうのでした・・・というもの。
細かな点は異なっているものの、史実でも源範頼は、義経と同じく謀反を疑われて頼朝に殺されているらしい。
お能のほうも頼朝、疑い、起請文・・、と、「安宅」や「正尊」の類曲を思わせる内容なのですが、シテがその場で朗々と起請文を読み上げる、なんていういうのはなくて、地謡の中で謡われていたようです。見せ場は、後場での斬り組と、範頼切腹のシーンでしょうか。
後場で長刀を持ち、武装した景時が登場。
囃子の大小も、イキが合っていてよい感じです。
範頼は狩衣の片袖だけを脱いで巻き上げて、半切を着た武将にはちょっと珍しい?スタイル。五流のように、両袖を肩上とかにはしないようです。
シテの緊張した面持ちが、巧まずして範頼の苦渋を表しているかのようでした。真剣な演技がとてもよかった。
斬り組は黒川らしく、ちょこちょことした足使いが独特でカワイイ感じなのですが、自決のシーンでのリアルな描写には驚きました。両膝を床につき、刀をすらりと引き抜くと、自らに突き立てる!同時に一度は範頼に撃退されていた景時が、再び揚幕の向こうから飛び出してきて、さっとシテの首のあたりにすがりつく。ワキが刀で首を打ち落とすと、首に見立てた烏帽子を外してシテは素早く退場。ワキはその烏帽子を掲げて、討ち取ったり!と示すのでした。
あの無駄のない動きは、相当お稽古が積んであったんじゃないでしょうか。
つづく。


































