能楽鑑賞などなどの記録。  
第二回 三人の会

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仕舞
鞍馬天狗 谷本康介

 

八島
シテ    川口晃平
ツレ    谷本健吾
ワキ    宝生欣哉
ワキツレ 舘田善博
      梅村昌功
アイ    山本則秀

 

大鼓    亀井忠雄
小鼓    大倉源次郎
笛      竹市学

 

地頭    梅若玄祥

 

狂言
貰聟
シテ    山本則重
アド    山本則秀
      山本東次郎

 

一調
班女
     谷本健吾
大鼓    亀井忠雄


仕舞
難波   観世喜正
放下僧 観世銕之丞
定家   梅若玄祥
善界   山階彌右衛門

 

海士
シテ    坂口貴信
子方    谷本悠太朗
ワキ    殿田謙吉
ワキツレ 御厨誠吾
      野口琢弘
アイ    山本則重

 

大鼓    亀井広忠
小鼓    観世新九郎
笛      松田弘之
太鼓    林雄一郎 (代演)

 

地頭    観世銕之丞


※2017年6月10日(土) 観世能楽堂にて。

 

 

というわけで、「三人の会」に行ってきましたぁ〜!

 

新・観世能楽堂が入っている週末の銀座シックスはものすごい人で、1コ上階の食品フロアで、コーヒー1杯飲むのも難しいような混雑ぶり。終演後に真上のエノテカで、さくっと一杯・・というのも、常に満席で無理そうです。まぁ、お酒飲めない私にはカンケーないですが。。

 

観世流のホープ(たぶん・・?!)3名で結成された「三人の会」も満席で、結構な賑わいでした。

・・・でも私が観たのは、貴信キュンの「海士」だけ・・・。

 

「八島」もいちおう観たのですが、遅れていったし、特に何かいうことも無い舞台だったので、省略・・・。ヲホホッ☆

 

ただちょっと気になったのは、新しい観世能楽堂は、他の能楽堂とも比べてかなり照明が均質になるのと、左右の壁が狭いために、観ている側は奥行きもむしろ狭く感じるので、注意して演出を加えないと、『漁師なのにミョーに派手な服を着ているおじいさん(前シテ)』とか、『アイドルの如くやたら全身キラキラな九郎判官』みたいになってしまうみたい。

 

舞台映えするとかしないとか、下手に考えないほうがいいの鴨。ホール能とも違うけど、座敷能ぐらいに考えたほうが上手くいくのかなぁ・・・。

 

以前、能楽を愛好した旧華族の能装束というのを観たときに、刺繍の模様が繊細で細やか過ぎて、逆に舞台で映えないんじゃないかと思ったことがあるけれど、自宅にある舞台用だったので、それで全然問題なかったわけだよね・・・。

 

「海士」以外はお蕎麦食べたりして休憩してました。。。スミマセン。。

 

で、「海士」。

 

房前の大臣がお供を引き連れ、志度の浦にやってきます。超名門・藤原家の跡取りである彼ですが、実は母親が辺境の賤の女であったことに衝撃を受け、わざわざ追善のために訪れたとのこと。

(←余計なお世話だという気もしないでもないですが・・)

 

もちろん、これを喜んだ海女姿の前シテ(実は幽霊)も現れて、そうとは知らずに幻の母子再会・・となるわけであります。房前役の悠太朗くんは黄緑の狩衣(だったっけ?)を着ていて、前シテは深緑の水衣姿で、早くも二人の縁の深さを感じさせる。

 

貴信キュンは、お得意の若く可憐なヒロイン役・・でなく、「曲見」か何か中年女性の面を着けた母親役ということで、『海よりも深く大きな、母の愛を表現したいッ!』と、ちょっと肩に力が入っていた模様(たぶん)。

 

ワキが海辺でシテに、海の中の海藻を刈り取ってくれと話すと、こんな田舎でお坊ちゃまがおなかを空かせて可哀想に・・・と、手にしていたワカメと差し出すのだけど、このあたりも動きの全てを重くして、表現がちょっと大袈裟になってしまっていたカモ。貴信キュン、おおいに奮闘。の様相です。

 

もちろん、海藻を刈り取れと頼んだのは、風流にも海面に映る月をよく見るためだったのでした。貴族と海女の世界との格差を感じさせます。

 

しかしそれをきっかけに、そのむかし淡海公の求めで、一人の海女が海中の龍宮へと赴き・・とシテが話し始めるのだけど、仕方話に再現する玉之段も、あえて身体のキレを抑制させていたような。

 

そこは海中の浮遊感の表現なのだろうけど、覚悟を決めてエイッと飛び込む場面以外は、いつものキレキレでなく、ちょっと物足りない(笑)。

 

むしろ海上へと引き上げられた海女が既に虫の息で、宝珠も女も、両方失ってしまったことよ・・・と嘆く、淡海公としての謡いぶりがしんみりとして、ここが非常によかったです。
(←オマエが龍宮城まで行って明珠を取ってこいって言ったんじゃん、というツッコミもあるケド・・・。)

 

自らの正体を明かしたシテは、自分を弔ってほしいとの手紙を残し、海の中へと消えていきます。自分を跡取りにするために母親が命を落としていたと知り、さらに衝撃を受ける房前の大臣です。
(アイ語りは寝ちゃってました。。ごめんなさい。。)

 

後場、息子の供養のおかげで龍女となって現れた後シテは、龍載にオレンジの地色の舞衣、藤色の大口。こちらは、華美に偏らず、優美さを感じさせる姿でヨイ感じでした。

 

成仏した母親は息子に経巻を手渡し、前場と同じことをするようでいて、実は全く対照的な反転した、「海士」の世界観。

 

後シテの舞も非常に美しかったですが、ただちょっと、貴信キュンが自分自身の理想に縛られている・・というか、もっと平たく言うと、自分自身の表現したいコンセプト(←海よりも深く大きなハハの愛と、龍女の品格を表現したいッ!←たぶん)にこだわり過ぎていたような印象もあり、それが若いということなのかもしれないな〜と思った。といっても、貴信キュンももう中年だけど。。能って難しいんだなぁ〜と、改めて思った(笑)。

 

それに悠太朗くんには、房前大臣の役は、ちょっと荷が重かったかもしれない。。もちろん、終始キチンと、葛桶にしっかり腰かけていたのは偉かったですが、みんながみんな、謡が得意というわけじゃ〜ないですからね・・。特に子方に求められる極端な高音は。。。

 

いやいや、こんなもんでショ。てな感じで、ひたすらガンガン?謡っている(笑)てっつんの地謡がよかったです。

 

 

posted by kuriko | 10:58 | 能・狂言 | comments(0) | trackbacks(0) |
観世会定期能六月

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※毒キノコではありません。

 

熊野 読次之伝 村雨留 墨次之伝 膝行留
シテ  観世清和
ワキ  福王和幸
ツレ  角幸二郎

 

大鼓  國川純
小鼓  飯田清一
笛    杉市和

 

地頭  藤井完治

 

狂言
樋の酒
シテ  野村万作
アド  深田博治
    岡聡史


舞囃子
藤戸  観世喜之
大鼓  國川純
小鼓  観世新九郎
笛    杉市和


仕舞
芦刈   角寛次朗
自然居士 山階彌右衛門
芭蕉   野村四郎
猩々   坂井音重


白頭
シテ  岡久広
ワキ  高井松男
アイ  内藤連

大鼓  安福光雄
小鼓  観世新九郎
笛    杉信太朗
太鼓  小寺真佐人

 

地頭  武田志房

 

※2017年6月4日(日) 観世能楽堂にて。
※「熊野」と「樋の酒」しか拝見しておりません。すみません。。

 

 

というわけで、行ってきましたよ〜!
新・観世能楽堂に!

 

で、これが舞台を除いて全て新しくて(当り前か)、綺麗なホールでよかったのですが、虚心に言って広めなセルリアンタワー能楽堂といった雰囲気だったしょうか。能楽堂へと至るエスカレーターやロビーなどは、むしろセルリアンよりも手狭な印象で、動線がシビアになりそうです。(ていうかシビアだった。)

 

舞台そのものは松濤から移設するという話だったので安心(?)していたのですが、予想以上だったのが橋掛かりの短さ。控えめに言って千駄ヶ谷の半分ぐらいでしょうか。

 

当然、ハコビの寸法や演出上の力点の置き方も変わってくるだろうし、室町の頃から、橋掛かりの位置や角度も徐々に変わってきているのは有名な話ですが、少なくともこれから先、数十年(十数年?)は、この能楽堂が観世流の本拠地となるわけで、こうした現実的な理由で能楽の演出も変遷していくのだな・・と思ったことでした。「昔は橋掛かりっていうのは、もっと長かったんだよ」なんて話が出たりしてね。

 

で、肝心の舞台のほうなのですが、これはこれで(?)なかなかよかった。

 

観ているこちらがまだ慣れない、銀座のデパ地下(?)の能楽堂で、キヨの良い意味での形式主義というか虚無主義と(←良い意味なのか?)、イケメンだけど武張った教条主義を感じさせる和幸の行き方が、不思議と合っていたように思う。

 

何気なく下居しているように観えても、そこは気合いでシャープなプロポーションを作り、油断なく怠りなく、女らしく座っているキヨ。

 

舞台が変わっても勿論、熊野という女性には、なんら変わるところも無い。変わらぬ気品と美貌、そしてなによりいつも一生懸命な熊野っちなのです。

 

熊野は、自分が都を去ってから、平家が滅びる運命にあった・・とは露ほどにも知らなかったと思う。孝女として名高い彼女だけれど、ものすごく強引に現代風に解釈するならば、それなりに想ってくれている恋人のもとで都会で働きつつ暮らすか、田舎に戻って母親と本来の自分らしく(?)生きるかの二者択一のドラマ。

 

今回は小書がいくつもついて、読次之伝では、宗盛も熊野の母親からの手紙と聞いて一緒に読み、二人はそれなりに相思の仲なのだと思わせるし、酒宴の席で甲斐々々しく振る舞う熊野の様子は、遊女というより平家という大企業で働く、気の利くキャリアウーマンかのようです。

 

ひとさし舞え、と言われて舞ってみせた後、熊野はついに別れの歌を短冊にしたためるのだけど、墨次之伝で、熊野は二度も筆に墨をつけ直し、心の乱れを感じさせる・・。

 

それにしても、能の舞はやっぱりいいな〜と思った。熊野にとっても、感情のクライマックスであったと同時に、そこに雨が降りかかってはっと目覚めるものがあったようです。

 

ただちょっと、キヨの足拍子が珍しく乱暴なように聴こえたのが気になった。舞台が乾燥していたのか、みんな起きてヨ!ということなのか。(見所がお昼の直後で寝てたので。。)

 

音響もよくて、囃子の音もよかったのだけど、でもそれほど広いホールでもないので、音の逃げ場がなくて、ちょっと圧迫感があったかな。。


新・観世能楽堂の本当の感想は、おいおい、これから・・。

すみません、久々なので短めに・・。

 

「樋の酒」の安定した舞台ぶりに、ちょっと懐かしささえ感じたような・・。。

 

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比較対象が無いけど、マリアージュ・フレールでむりくりアイスティにしてもらうと、グラスが異常にデカイです・・・。ポット一杯分・・?

 

posted by kuriko | 10:00 | 能・狂言 | comments(2) | trackbacks(0) |
ついに

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今日は、銀座の新しい観世能楽堂に行ってきました〜!

 

今月から復活しま〜す!

 

(た、たぶん。。)

 

 

 

posted by kuriko | 23:40 | 番外 | comments(0) | trackbacks(0) |
今日に思う

 

水は低きに流れる。

 

まだまだこれから、どんどん悪くなってくね。

 

 

posted by kuriko | 23:26 | 番外 | comments(0) | trackbacks(0) |
時季2

 

復活は来月からかなぁ?

 

 

 

 

 

 

 

posted by kuriko | 02:17 | 番外 | comments(0) | trackbacks(0) |
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