能楽鑑賞などなどの記録。  
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源氏物語千年紀 横浜能楽堂企画公演「源氏物語―それぞれの恋心」
今は蝉もいないけど・・・

第五回「空蝉−衣を残して去った女」

案内人  馬場あき子
謡曲朗読 加賀美幸子

空蝉
シテ 大坪喜美雄 
ワキ 安田登
アイ 高野和憲

大鼓 内田輝幸 
小鼓 幸清次郎
笛   藤田次郎

地頭 近藤乾之助

※最終回にして、やっとこさいけまいた。。


馬場あき子の解説はとても詳細で、聞いていて面白かったです。
加賀美幸子とのやりとりも和気藹々で、まるでミーハーな女の子(笑)同士が、『光源氏さまって、やっぱり素敵よねーっ』とお喋りしてる感じで盛り上がってました。
(←実際、「いろんな人の面倒を引き受ける光源氏は、やっぱりさすがだ」みたいな話の流れになったのである。)

加賀美幸子の詞章の朗読も、謡本を「朗読」するって、どーなるんだろう。と思っていたけれど、それほど不自然な印象もなく、さすがでございました。

「空蝉」は十六世宝生九郎知栄が廃曲にして以来、約100年ぶりの上演ということで、実質的な復曲能とのこと。(←そういうプレミアに弱いクリコ。)でも詞章などは残っていたそうで、すっきりと違和感なくまとまっていました。
いかにも小品という感じだったけど、後シテは緋の大口を着けて、太鼓なしの「大小序之舞」を舞う「本三番目物」なんだとかで、「空蝉の心は、それだけ澄んでいたということでしょう」by馬場あき子。だそうです。

ダンナさんに操を立てて光源氏を拒み、言い寄ってきた義理の息子も拒み、ついには尼となって「自分の納得がいく女の道を歩んだ」空蝉。それでも、光源氏もそんな彼女の人柄に惹かれて、終生彼女の面倒をみたとかで、なんだかいい話じゃん?という感じである。
(ちなみに加賀美幸子は、空蝉とか、末摘花とか、花散里とかが好きなんだそーな。)

でもそれだけに、序之舞のあたりはちょっとあっさり、スッキリの感じではありました。
ストーリー的にも定石中の定石、諸国一見の僧が、かつて空蝉が住んでいたとかいう旧跡を訪れると、不思議な女性が現れて、光源氏と空蝉の物語をしてからやがて消えうせ・・・、という展開。後場で僧の弔いに引かれて空蝉の霊が現れて、懐旧の(?)舞を舞います。
馬場あき子が、空蝉は実際の美人じゃなくて、知的な雰囲気美人だったみたいに言っていたけれど、シテは前後を通して大変美しかった。

アイは高野和憲で、当然、和泉流野村家にも、書き付けが伝わっていたということなのでしょうか。
(なんだか、一番大事な光源氏が空蝉に贈った歌のところで、間違ってた気もするけど。。。)

これがU若6R、じゃなかった梅若玄祥の新作能とかだったら、終曲でシテがいきなり長絹を脱ぎ捨てて去っていく。ぐらいのことはしただろうけど、勿論そんなのはナシ。

ちなみに後見は高橋章と宝生和英が勤めていて、和英、若いのに大変だな〜、と。(←余計なお世話。)

posted by kuriko | 23:06 | 能・狂言 | comments(0) | trackbacks(1) |
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源氏物語について調べています。いろいろありますなぁ ブログで拾ってみました。と...
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